Konifar's ZATSU

私はのび太の味方じゃないわ、悪の敵よ

HUNTER×HUNTER×OKR

最近zatsuを書いてなかったので、「理想のOKRとは何か」をハンターハンターを例にして書く。必要な前提知識は8巻にある。

高いObjectiveの設定とは何か

クロロ「全部だ」「地下競売のお宝 丸ごとかっさらう」
8巻 P152~153

これが高いObjectiveの設定である。

戦略発表前にはメンバーは「どこ狙うと思う?あたしは古書全般だと思う。団長本好きだし」「違うね。きとゲームね」などと色々な予想をしていたが、それをはるかに超えた目標を掲げている。そう 「全部盗む」である。

OKR シリコンバレー式で大胆な目標を達成する方法では、『Objectiveは達成確率が60〜70%程度になるくらいの高い目標を設定せよ』とあるが、このクロロのセリフはまさにそれだと言っていい。

合意のプロセスとは何か

OKRの運用において一番大事なのは、所属するメンバーとそのObjectiveについて話して納得できることである。納得して合意した状態を作れれば、もはやOKRは半分成功していると言ってもいい。

ではここで、 8巻 P153 でクロロがObjective (地下競売のお宝 丸ごとかっさらう) を発表した時のメンバーの顔を見てみよう。12人全員がよくわからないといった顔をしているのが見てとれる。

この状況から焦った様子で質問しだしたのは、そう、ウボォーギンである。

ウボォー「本気かよ団長。地下の競売は世界中のヤクザが協定を組んで仕切ってる」「手ェ出したら世の中の筋モン全部的にまわすことになるんだぜ!! 団長!!」
8巻 P154

ここで大事なのは ウボォーギンが"質問していること自体" である。これがOKRにおける合意のプロセスなのだ。この質問は他のメンバーの代弁でもある。これを皆が聞ける場で質問して対話することで、Objectiveに対する納得感が醸成されていくのである。

Objectiveに必要なワクワク感とは何か

そして一番大事なポイントとして、Objectiveはワクワクするものでなければならない。高い目標を設定するだけではOKRとは言えない。それを達成した時の状態、あるいはそれまでの道のりを想像してワクワクするかどうかが最も重要である。ワクワクしないObjectiveの設定はOKRではないと言ってもよい。

では、ここでクロロとウボォーギンのやりとりを見てみよう。

クロロ「怖いのか?」
ウボォー「うれしいんだよ...!! 命じてくれ団長 今すぐ!!」
クロロ「オレが許す」「殺せ」
8巻 P154

これだよ。これが理想のOKRである。OKRが発表された時、もちろん不確実性が高く不安はたくさんあるものの、今すぐやりたいくらいのワクワク感があるこの状態が、理想のOKRだと思う。

もちろん実際にここまでワクワクできるObjectiveを設定できることは稀ではあるが、ワクワクできるかという視点でフィードバックをして、個人目標を立てる時にも チームメンバーや自分が「今すぐ!!」というテンションになるか を考えてみるとよい。

そしてOKRを設定したあとは「おお!!」という掛け声とともに邪魔する奴を残らずなって感じでやればいいんじゃないかな。