課題を見極めたり新しい取り組みを始めたりする時に、「どういう状態だとうまくいってると言えるんだっけ?」という質問に答えてみると考えを整理しやすい。
たとえば、マネージャーの立場で「なんだか組織の雰囲気がよくないと感じる」という声を拾ったとする。これに対して、「どういうところで感じるか、なぜそう感じるか」という深堀りをして根っこを見極めることももちろん大事なんだけれど、その人にとって「雰囲気がいい」というのはどういう状態かを聞いてみると何を目指していくべきか目線を揃えやすい。
目標設定制度をどうしていくかを考える時なども同様で、「目標設定がうまくいってる状態ってどういう状態だっけ?」という話から考えてみると議論しやすかったりする。たとえば、「今あなたは何にチャレンジしていますか?と質問したら皆が即答できる状態」みたいな定義がでてくるかもしれない。
マネージャーが職責を果たしている状態とはどういう状態か?とかもそう。「今あなたの取り組むべき課題トップ3は何ですか?と聞かれたら打ち手とともに即答できる状態」みたいな感じで定義すると、自己採点もできるし経営やメンバーからの相互監視作用も働いてよいかもしれない。
採用広報やマネジメントなど、ゴールや成果を定義しにくい役割においてはうまくいってる状態を定義してみてもよいと思う。定義すると、取り組んでる最中にトラッキングできる。1on1やチームミーティングのドキュメントに記載して、定期的に確認するとよい。
ビスケがゴンとキルアに"凝"の訓練をした時のことを想像するとよりわかりやすいかもしれない。あれは「いつでも指先の念の数字を答えられる状態」をうまくいってる状態と定義していたと言える。一度定義したら、あんな感じで不意打ちで確認してみると本当にうまくいっているかをチェックできると思う。