Konifar's ZATSU

私はのび太の味方じゃないわ、悪の敵よ

"提案"のレベルを上げる

組織で物事を進めるのが早い人は、"提案"のコミュニケーションを取っていることが多い気がする。

"指摘"で止まるのではなく課題の解決に向けた"提案"までやる方がいいんだけれど、そもそも提案って一言で言ってもまあ難しいよね。とある1on1で雑談していて、"提案"のスキルを上げていくにあたってはいくつかのレベルに分けて考えてみるといいかもしれないと思ったので、声かけのワード別に自分の考えを雑にまとめてみる。洗練されていないので意見がほしい。

レベル0: 「どうすればいいですか」

何か問題があった時の「どうすればいいですか」という聞き方は提案ではなく指摘で止まっている。

指摘してくれるということは気づいているということだし、それを伝えてくれること自体も素晴らしいことなのだけれど、そこからどうしていくかを決めるのが大変な部分なので次のレベルにも染み出していきたい。

レベル1: 「どれにしましょうか」

いくつかの案を考えて伝えてくれるのは提案と言える。

やってみるとわかるが、案を整理していくのは慣れないと結構難しい。それぞれの案のPros/Consや実行計画、懸念に対するリカバリプランといった材料を揃えてまとめる必要がある。最初はうまく横に広げて考えられないこともあるし、重なりなく案を整理することもできないかもしれない。

知識としてポイントを押さえておくのも大事だが慣れも必要なので、提案する時には選択肢も一緒に伝える癖をつけるとよい。

レベル2: 「自分はこれがいいと思います」

選択肢の提示に加えて、「自分はこうしたい」「こうしたらいいと思う」という意見を添えるところまでできると非常によい。レベル1と2の間で大きく差が出る部分で、自分はここが一番大事だと思う。

これもやってみるとわかるが、自分の意見を決めようとするとより深ぼって色々な観点で物事を考える必要がある。また、材料を評価する軸も定義しないと意見を定めることもできない。さらに、ロジカルな判断では決めきれず、自分の思想や思いをのせて伝えなければならないこともある。

自分が意思決定する立場になった時の予行演習にもなるし、視野も広がるのでぜひ自分の意見を添えていくことをおすすめしたい。

レベル3: 「これでいいですか」

字面だとレベル2とあんまり変わらなくて分けるか迷ったけれど自分の中ではちょっと違うので分けてる。レベル2の整理にさまざまな立場の観点が盛り込まれ昇華されているイメージ。

提案のレベルが高くなってくると、もはや意思決定を促しているという状態になる。"意思決定させ力"と言ってもいいかもしれない。相談された人や意思決定者が「いいと思う」「じゃあそれで」みたいな一言で終わるような感じになる。

ここまでくると、「なんでそこまで自分がやらなきゃあかんの?」と思う人もいるかもしれない。自分の意見を書くと、まあやらなくてもいいけどやれるようになっとくと何かと楽だと思う。何であれ自分がコントロールできる状態を作れると精神的にもすごく楽。特に組織に属しているならなおさらそう。


提案の前に課題自体を明確にしたり重要度合いを見極めたりするのは必要。繰り返しになるが、レベル2の自分の意見を添えるのが一番大事だと思う。反復でレベルが上がっていく。

また、レベル分けには盛り込めていないけれど提案には粘り強さも重要。一度でシュッとうまく話が通ることばかりじゃない。なんだかうまく伝わらなかった時や意見がぶつかった時、どこまで揃っていてどこからずれているのかをきちんと見極め、対話してまた提案をし直すこともたくさんある。

むずかしいね、がんばろう!