意思決定の場にいない人に対して決定事項を共有する際、いくつか気をつけておくといいなぁと考えていたことを雑にまとめておきたい。
- 決定する前から進捗をちょっとずつ共有しておく
- 決定前の話なので後の祭りかもしれないが、いきなり結果をドーンだと相手を戸惑わせることがあるので事前に議事録を共有したり中間で説明する機会を作ったりするとよい
- 背景と前提条件を伝える
- なぜやるのかわからないまま結果だけ共有すると納得してもらいにくい。決定する上での前提条件を知らないと余計な反発をうむこともあるので注意が必要。それまでずっと考えてきた当事者は気づきにくいが、びっくりするくらい前提知識が違うことがある。相手は何も知らないものとして、イチから説明した方がよい
- 決定までの経緯を伝える
- 結論より経緯の伝え方が重要。どのような議論があってそんな決定になったか、完結に伝えましょう
- 捨ててきた選択肢も伝える
- 結果に至るまでに、考えたけどやめた案があればそれも軽く触れる。「考えた上でその結果なのだ」ということを簡単に伝えるだけで納得度合いがだいぶ変わる
- メリット・デメリットを整理して伝える
- 決定事項のデメリットが目立つ場合、整理して伝えるとよい。「当然デメリットも考えた上で決めている」ということを先回りして伝えてあげると無駄に不安にさせずに済む
- 不安の解消案も一緒に伝える
- 決定方針自体は理解してもらえても、「本当に大丈夫かな」と漠然とした不安が残る場合がある。そういった不安を先回りして想定し「こういう懸念は残るので○日までにブラッシュアップして詳細を詰める」といった感じで次の打ち手まで伝える。できればいくつかドラフト案を用意しておくとよい
内容が被ってるものもあるけどだいたいこのあたりを抑えておけば大丈夫そう。これ以外のところで納得できていないケースは、たぶん何かしらもっと根深い組織課題があるので今回は触れずにおく。
決定事項を共有されてなんだか腑に落ちない時は、だいたい背景や前提条件を理解できていないのだ。何かを決定する当事者はまわりの10倍くらい色々考えて決めているはずなので、伝え方の問題で納得してもらえないのはもったいない。
納得感なく何かが決定されてると感じると、すごく憤りを覚えて反論にも熱が入ってしまうことがある。そういう時はたいてい伝える側の説明不足か聞く側の想像不足である。上記のどれが抜けてて納得できないのか落ち着いて考えた上で話を深掘りしてみると意外とすっと納得できるかもしれない。何かを決定するのはとても疲れることなので、共有される側は優しく包み込むように聞くように意識しよう。
決定事項を共有する側もそれを聞く側も、相手への敬意を忘れずに。そして、次の曲が始まるのです。