雑に書いていくぞ!気合い抜いてけ!
わりと大きめの障害が起きても焦らずどっしり構えて対応できる人がいる。大舞台での登壇でも余裕で堂々と話せる人がいる。
これはひとえに、たくさん打席に立った結果「あの時のあれよりは楽/マシだな」と思える境地に達しているのだと思っている。思えば、自分も「あの時よりマシ」を積み重ねて更新しながら生きている気がする。
社会人2年目の時、大障害が発生して先輩方が全員対応にあたることになり、既存の開発と問合せ対応をまるっと任されたことがあった。何度思い出してもハチャメチャで、今でもユーザー対応をしていると「あの時よりは楽だな」と感じることも多い。
2014年に世界コスプレサミットのアプリコンテストで入賞して、コスプレ会場で3分のピッチをすることになった。会場に着いてみると想像していた規模と違ってマジかよと震えながらも何とかやりきった。
今でもカンファレンスなどでの登壇は緊張するが、この時ほどアウェーなことはないし緊張レベルは低い。
あるGW中に、嫁氏が大病にかかってまともに話ができなくなったことがあった。当時は本当につらくて大人なのにポロポロ泣いてしまった。もう10年以上経ち薬の量も減ってかなりよくなったが、あの時よりプライベートでしんどかったことはないし大抵のことは笑って過ごせるようになった。
サービスをしばらく止めるような障害にあたふたしながら対応したこと、初めてブログで大炎上してビビり散らかして記事を消したことなど、思い返せばしんどいことが色々あった。当時は恥ずかしかったりつらかったりしたが、そのおかげか今は何か起きても「あの時のアレのほうが大変だったな」と思うことも増えた。生存バイアス丸出しの結果論だが、色々やってきてよかったと感じる。
こういった出来事は人と比べるものではなく、自分の中で何かしら積み重ねている実感を持てることが大事。実は今も仕事ではしんどくて逃げ出したくなるようなことも起きるが、どれも"あの時よりマシ"のひとつになるんだろうなと思って踏ん張っている。
メキシコの漁師とMBA持ちの男の話 が幸福論として語られることがあるが、漁師の生活とMBA男の理想の生活は自分にとっては全然ちがう。色々な"あの時よりマシ"を積み重ねて生き抜いてきた後に「海岸近くの小さな村に住んで、日が高くなるまでゆっくり寝て、 日中は釣りをしたり、子どもと遊んだり、奥さんとシエスタして過ごして、夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって過ごす」生活をする方がずっとかっこいいし満ち足りていると思ってしまう。
将来年を重ねた時、色々やってきた"厚み"をどこか感じさせる爺さんになることに憧れているのかもしれない。「あの人昔パソコンの仕事しててちょっと詳しいらしいよ」とか言われたい。