Konifar's ZATSU

私はのび太の味方じゃないわ、悪の敵よ

不満への過剰な共感は状況を悪化させる

何かを相談された時、自分は相手の状況や主張にまず共感を示してしまいがちである。嘘をついて同調しているわけではないのだが、この姿勢自体が状況を悪化させることもわりとあるよなと思っていて、雑にまとめておきたい。

たとえば「他チームの◯◯さんが開発の状況を理解してくれていない。理解する気も見えない」といった相談をされたとする。それに対して、「あーなるほど、たしかにねぇ」みたいなことを言った瞬間に、溝を広げることになってしまうかもしれない。

この場合、本来はお互いの歩み寄りが必要な話なのだが、相談してくれた側に寄り添って話すことで当事者間の関係性がよくなるどころか悪化することもありうる。吐き出してスッキリするかもしれないが、根本の解決にはならない。

チームメンバー思いのマネージャーや組織の中の"いい人"ほど、知らず知らずのうちにこの罠に陥りがちな気がする。おそらくコーチングを学んだ人はこういう相談を受けた時の言葉の引き出しやシナリオを多く持っていて、うまく相手に気づきを与えて自己解決を促すことができるのだと思う。自分はまだその域に達していないので、後で「さっきのアレ、自分と話したことでむしろ状況を悪化させてしまったかもしれないな」と反省することがある。

じゃあどうすればいいかというとケースバイケースで悩ましいのだけれど、人と人との関係性の相談であれば当事者同士で直接すぐ話してもらうよう促すのがよいと思う。言語化とコミュニケーションが難しいことも多いので、そこは最大限フォローするというスタンスで相手に寄り添うのがよさそう。あとは自分自身きちんとコーチングを学んで引き出しを増やしていくしかない気がする。

書いてみたものの、身に染みついた性格によるものなのでかなり意識しないと矯正できないんだよなあ。ちなみにこの相手の気持ちを過剰に気にしてしまう性格は、5歳くらいの頃に友だちにいじわるをしていたら母親にチビるくらい怒られた経験から形成されている。イルミの針を抜いたキルアをイメージしながら頑張るしかない。