Konifar's ZATSU

私はのび太の味方じゃないわ、悪の敵よ

言いたいことを言える場の設計

言いたいことを言える場を強制的に作っておくことってめちゃくちゃ大事だと感じているのでその話をガッと書く。同じような話はいろんな書籍やブログで書かれているので、体系的なことを知りたい人はそっち読んだ方がいい。

いい感じのチームでは、言いたいことを言える状態をうまく作っているなあと感じることが多い。

例えばプロジェクト中に1週間2週間ごとに振り返りの場を設定していたり、毎日の朝会の中で相談コーナーを設けていたり、ウチでもやってるよというところは多いと思う。1on1もその機能の一端を担っている。一方で、場を設定したからといって言いたいことを言えるかというとそうでもない。場の設計が必要なのである。

例えば、「そもそもこのプロジェクトってやる意味あるのかよくわかってないんですよね」みたいな話をプロジェクトごとの振り返りでポンと言えるかと言うと、なかなか言いにくい。

こういう今さら感のある話や言いにくい話を言えるかどうかは、その場の目的次第である。例えば、「今さら言いにくいことだけ言う会」というのを定期的に6人くらいずつ開催したら言いやすいかもしれない。

これは組織文化にもよるかもしれないが、言いたいことを言える場というのは定期的に作っておき半ば強制的に抽出できる形にしておいた方がいいと思う。組織が大きくなればなるほど課題の抽出とNext Actionの決定に時間がかかるのでやらなくなったりもするが、少なくとも3ヶ月に1度くらいは「日々仕事をしている中では言いにくいですけど、実はこう考えてるんですよね」とか「あれ微妙じゃないですか」みたいな話を好き勝手言う場を作っておいた方がいい。ファシリテーションは大変だろうけど。

ただこういうやり方は理想的ではないとも考えている。定期的な場を設定すると、その時まで言わずに問題の解決が遅れることもあるからである。言いたいことをいつでも言えるのが一番よくて、会社によってはSlackで分報チャネルや好き勝手言うチャネルみたいなのを運用してより素早いフィードバックループを実現しようとしているところもありそう。

これを実現するには、文化の浸透と個人のスキルが必要で相当難しい。そういうことを言っていいんですよ、歓迎しますよ、という文化がないとそもそも意見が出てこないし、意見があったとしてもある程度自分の感情的な部分を認識して言語化するスキルがないと発信をためらってしまう。文化が先だと思うけれど、小さな規模ならできそう。大きな規模だと相当トップダウンで言い続けなければ実現できない。

個人的には言いたいことをそのまま言う人はとても好きである。ムカついた時はムカついたと言ってほしいし、嬉しい時は嬉しいと言ってほしい。余談だが、妻はそういうタイプの人で助かっている。ただそんな妻でも中長期のストレスはどうしても伝えるタイミングがないという話があり、土日に一緒に散歩しながら話すという形で解決しようとしている。そういうことである。