Konifar's ZATSU

私はのび太の味方じゃないわ、悪の敵よ

うまくフィードバックをもらうためのTips

春だ。初めてソフトウェアエンジニアとして働き始めた頃、いつも機能のレビューで突っ込まれまくって涙目になっていたのを思い出した。今ならそんなことにはならないので、意識していることを雑にまとめておこうと思う。

今の状況を最初に伝える

ざっと考えた仕様や、とりあえず作ってみたプロトタイプを見てもらおうとしただけなのに、めちゃくちゃ細かい部分まで突っ込まれて「あー今そういう感じじゃないのになぁぐぬぬぬ」となったことはないだろうか。これを防ぐには、最初に今の状況を伝えて認識を合わせておくとよい。

  • 「先に今の状況を伝えておくと、まだ完成度は20%くらいです」
  • 「まだ叩き台なのでアラも多いと思うんですがとりあえずざっと作って持ってきました」

みたいな一言があるだけでもだいぶ違う。大事なのは、これを最初の説明で自分から言うことだ。意見をもらい出すと相手も白熱してきてなかなか言うタイミングが難しくなることがあるので注意が必要である。

どういう観点で指摘がほしいかを伝える

「フィードバックをください」とだけ言うよりも、より具体的にどういう観点で見てほしいか伝えておいたほうがよい。そうしないと、無限に白熱して収集がつかなくなることがある。

  • 「今日はまず大きな方針について問題なさそうか確認してほしい」
  • 「細かい仕様の部分はまだ詰められてないので、そういう方向に話が進みそうになったら一旦切ります」
  • 「いろいろツッコミどころはあると思いますが、今日はユーザーサポート観点で問題ないかフィードバックが欲しい」

みたいな感じで伝えておくと、想定していなかった方向からツッコミを受けまくってぐるぐる目になることもないはずだ。

目的を再確認して流れを戻す

最初に認識を合わせていても、細かい枝葉の議論になってしまうことがある。そういうときはいったん流れを元に戻さなければならない。これは目的をちゃんと明確にしておかなければならないし、ファシリテーションのスキルも必要になるので慣れないと難しい。そういうのが得意な人に事前に相談して、「なんか変な方向で白熱しだしたら方向修正できるよう発言してほしい」と伝えておくのも手である。

  • 「今日はいったん全体のフィードバックをひと通りもらうところまでやりたいので、次いきますね」
  • 「そこはたしかにちゃんと考えた方がいいので、今日は宿題にして後で自分が叩き台作ります」

みたいな感じだろうか。状況によるが時間を見ながら流れをコントロールする必要がある。流れを汲めずに発言をしがちな人に対しては、先に軽く話しておくとよいかもしれない。

礼を言って潔く立ち去る

そもそも論みたいな話になってしまって空気がやばくなることはよくある。要は、思ってもみない方向に話が進んでツッコミサンドボックスと化し、フィードバックどころではなくなるみたいなケースだ。

そうならないように想定して準備するのが大事なのだけれど、もしもそういう空気になった時は、潔く終わりにしたほうがよい。

  • 「最初に言っておくと、あまりにも方向性がまずくてヤバい空気になったら5分で終わって出直します」
  • 「たぶん今この状態から議論しても時間内にまとまらないので、自分が持ち帰って考え直します」

みたいな感じで伝えて、シュッと立ち去るのだ。それはそれで空気が変な感じになっちゃうんだよなという人は、「すみません、けど今の段階でフィードバックもらって修正できるのでよかったです!ありがとうございました」といった具合にお礼だけきっちり伝えるとマシになるかもしれない。


この話だけ見ると小手先のやり方に見えるかもしれない。そうだよ!!!けどちょっとした工夫でいい感じの雰囲気で効果的にフィードバックもらえるならそっちの方がいいよね。あと、このへんの話を意識すると、自然とちゃんと想定して準備することになると思うので、まあ悪くはないと思う。