Konifar's ZATSU

私はのび太の味方じゃないわ、悪の敵よ

できていなかったことを"忘れてた"と言わない

依頼された仕事の期日を忘れてできていなかった時に「すみません、失念していました」と伝えていたら、当時の先輩にしっかりめに叱られたことがある。もう10年以上昔のことだが、いまだに印象に残って意識しているのでよいフィードバックだったのだと思う。

叱られた内容を雑に書くとこんな感じだった。


できなくてもいいができるふりをするな。

「忘れてた」なんてことは依頼元には関係ない。「忘れてなければできる奴なんだな」なんて思われることもない。ただ「忘れてできなかった奴」と思われるだけだ。下手すると "言い訳をする奴" という印象を持たれて損をする。

できない奴と思われたくない気持ちはわかるが、すぐにバレる見栄を張るな。「忘れてた」と言う前に「できてなかった」なのかをよく考えろ。そうしないと相手にも失礼だ。

言葉選びだけの問題と思うかもしれないが、こういう細かいところが信用の積み上げになる。信用されることと自分をよく見せることを履き違えてはいけない。


当時はぐうの音も出なくて恥ずかしくてつらかったが、今思うと後輩にこれを言ってくれる先輩すごすぎる。今の俺にこんなフィードバックできるのかと考えてしまう。まあほんとに忘れてた時にはそう言ってもいいとは思うんだけど、スタンスを補正してもらった実感がある。

こういう振る舞いを続けていくと、次第に癖になってしまうのが怖いところである。"忘れてた"の例に限らず、人からの指摘に対して過度に敏感になって自分を守るための言葉を紡ぐようになる。なかなか直すのは難しいものなので若い時に叱ってもらえてよかったと思う。