Konifar's ZATSU

私はのび太の味方じゃないわ、悪の敵よ

想像力の欠如と美学の相違

インターネッツ上ですごいつよい言葉を使う人がいる。

そんな言い方しなくてもいいじゃんかと思うことも多い。お母さんの前でも同じこと言えるのかと思ってしまう。

そういう言葉を言ってしまう人とそうでない人の違いは、想像力と美学の2つだと思っている。

相手がどう思うかとか、自分が間違っている可能性とか、そういう想像力の欠如からくるのが1つ。もう1つは、そのあたりの想像はできても言ってしまうケースだ。

要は、何をかっこいいと思うか、面白いと思うかといった感覚の違いだろう。美学といってもいい。根本から違うのだ。

個人的には、22歳を超えてからは想像力や美学が大きく変わることはないと思っている。自分の子どもはそうならないように育てていきたい。

やりたい人だけやればいいクラウドファンディング

昨今のインターネッツには無数のクラウドファンディングがひしめいている。

こんなことを言ったら怒られてしまいそうだが、「それくらいなら自分で2ヶ月バイトすればいいのでは...?」と思ってしまうものもわりとある。特に、自分の夢を実現するためにお金が必要という話だと、なんでその金額でクラウドファンディングなんだろうと思ってしまうのだ。

これは自分の考えが古いのかもしれない。とりわけ10代20代にとって2ヶ月という時間は何物にも変えがたく、今すぐ実現できるのであればできた方がいいのだ。金銭の支援をしたい人がいるのならwin-winでしかないし、クラウドファンディングはその理想を可能にする素晴らしい仕組みなのだ。

ここで重要なのは、クラウドファンディングというのは"支援する人"がいなければ成り立たないという点だ。どんなに納得できない内容だろうが、読んでいてイライラしようが、支援する人が一定数いなければ成立しない。何に価値を感じて何にお金を払うか、価値観が近い人が自由にやりとりするだけで、その他の人に迷惑をかけるものではないのだ*1。つまり"やりたい人だけやればいい"という話だ。実際に、批判に対して「嫌なら何もしなければいいだけ」という人もいる。

言いたいことはわからなくはないが、この"やりたい人だけやればいい"という主張は自分はあんまり好きではない。そう、これはもはや好みや美学の話であって正解・不正解の話ではない。ちなみに誤解のないように言っておくと、クラウドファンディング自体は素晴らしい仕組みだと思っているし、それのおかげで本当に救われた人もいるのを知っている。あくまで、なぜクラウドファンディングなのかという理由を深掘りしていった時の"やりたい人だけやればいい"という意見に対してはそんなに納得できていないという話である。

なんで好きじゃないのかと考えてみると、他の集団に対して排他的になりがちだからかもしれない。自分に賛同してくれる人達の集団の中で生きるのはとても楽なんだけど、そういう中にいるとどうしても視野が狭まってくる気がするんだよな。「他の集団から見たらどう思うかな?」みたいな想像をしなくなって、気づかないうちに思考が浅くなったり攻撃的な口調になったりしがちではないかと思う。

クラウドファンディングに限らず、限定されたコミュニティに所属しているとどうしても常識がその世界の中に閉じていくような気がする。色んな価値観の人と触れ合って受け入れていかないと、そのうち内輪のノリが暴走しそうで怖いなと感じているのかもしれない。ちょっと話が飛躍してしまうが、宗教に執心している集団が怖いのと感覚は似ている。

評価経済社会において、この考え自体が古いと言われるかもしれない。うーん、そう言われるとそうかなーとも思うんだけど、"やりたい人だけやればいい"という考え自体が他者への想像力が欠如しそうでやはりちょっと怖いんだよね。

ほんの一面しか見てないのに発言するなみたいなこと言われそうでビビってきた。気分を悪くしたらごめんよ。もし嫌だったら読んで怒る前に無視してくれ。読みたい人だけ読めばいいのかもしれないしね。

*1:なんだかムカつくという感情の話は除く

歯に衣着せぬ発言と美学について

雑に考えをまとめておきたい。雑すぎて気分を悪くしたらすまない。自分が「雑に書く」というときは別に深く考えていないわけではなく、「色んな印象で捉えられるのをできるかぎり想定して文章を練る手間を省くよ」という意味なので、ちょっとムッとしたとしても受け流してもらえると嬉しい。

職場でもどこでもあることだと思うんだけど、歯に衣着せぬ発言をあえてする人っているよね。例を出すのは難しいけど、「もうちょい言い方考えようよ」と思わせる言い方で人をイラつかせるというか。自分はわりと気が長い方なのでオイオイと思うだけでそんなにイライラすることはないんだけど、当然イラっとする人もいて、そういう時に空気が悪くなるのはつらい。

チームで何かするのに向いていない人だと言ってしまえばそれまでなんだけれど、そういう人は2種類のタイプに分かれるんじゃないかと感じている。自分の発言が空気を凍らせていることに気づいていない人と、気づいているけどあえてやっている人の2種類だ。

前者に関してはもうどうしようもない。先天的なものもあるのだろう。まわりの人間に恵まれることを祈るばかりである。

もう少し深掘りして考えたいのは後者についてだ。すなわち、あえて歯に衣着せぬ発言をしている人である。色んな状況があるだろうけど、ここでの話は会議でそもそも論をするみたいなレベルの話ではない。上司が部下に何かを気づかせるために厳しい発言をするのとも違う。もっと根本にある、人への"思いやり"みたいな話だ。嗚呼、自分で書いてきて悲しくなってきた。会社は学校じゃねえんだよレベルの話だが、そういう人はよくいるので仕方ない。

自分の感覚だが、何か物事を前に進めるためにリードする役割を担ったことがある人は、話がこじれそうな言い方をしない。思いやりとかそういう話というよりも、ちょっとした物の言い方の違いによって物事が進みにくくなるケースがあることを実体験から知っているからだと思う。こういう立ち振る舞いの微妙な調整というのは、きっと一度経験しないとできないものなのだろう。

なぜそんなめんどくさい言い方をしてしまう人がいるのかなーとたまに考えていたのだけど、結局今でもよくわかっていない。今のところ「そういう発言をするのがかっこいい」という発想が根っこにあるんじゃないかと考えている。数多く存在する中二病の一つといってもいいかもしれない。

どういう行動をするのがカッコいいかという感覚は、それ自体がその人の美学であると思う。そしてこれは持論だが、その感覚は22歳を越えるとなかなか変えられないと思っている*1。つまりそういうことだ。

雑すぎて心配になってきた。けどいいよね、ZATSUブログだもん。じゃあの。

*1:ちなみにこの持論は、るろうに剣心の高荷恵の「バカねェ。齢二十二に なるともう性格の矯正なんて出来ないわよ(クス…)」という台詞に大きな影響を受けている

優しさからくる過激な発言こわい

今日もインターネッツは怒りに満ちている。

この記事を読んで感じたことを雑にまとめておきたい。

type.jp

内容はすごく共感して、そうだよねーと思いながら読んだ。けどまず最初に感じたのは「この人口調きついなーいつも怒ってそうでこわいなー」ということだ。そっちの印象の方がつよい。

すぐ怒る人が嫌いなわけじゃなくて、むしろ感情をあらわにする人は好きなんだけど、なんなんだろうな。なんかこういう、本来自分以外の誰かへの思いやりからくる意見をあんまり優しくない過激な言葉で語られると「なんか根っこの部分で矛盾してない?」って思ってしまうんだよな。

この記事のケースだと「子育ては大変なんだぞ。考え古すぎだろ」という子育て中の女性や男性に向けた思いやりからちょっと強い口調になってきているわけで、根っこにあるのは想像力と他者への思いやりなんだよね。子育て中に人たちに対しては思いやり持てるのに、なんで別の立場の人には簡単に「バカ」とか言えちゃうのかなーと思っちゃうんだよな。本当に想像力と思いやりからくる意見なら、他の人にもいったん落ち着いて思いやりもつべきじゃない?直情的だとしても、いったん冷静になって言葉を選んだ結果だとしても、どちらにしろ嫌だなって思った。

ハンターハンターを例にすると、ノブナガとの腕相撲中にゴンがキレた時の心情に近い。

「仲間のために泣けるんだね。血も涙もない連中だと思っていた。だったらなんでその気持ちを少し…ほんの少しでいいからお前らが殺した人たちに、何で分けてやれなかったんだ!!」

うん、わかりづらいね。何でもない。

つよい言葉じゃないと伝わらないとかいう意見もあると思うんだけど、本当にそうなのかな。少なくとも自分は言葉を丁寧に選んで自分の意見を伝えられる人の方が胸を打つと思う。

まあこの記事は編集でちょっと強めにアレンジされてしまったのかもしれないけど、どうもこういう子育て系とかって過激派が多い気がしてこわい。優しさからくる思いを過激な表現で主張する前に、その優しさが一方の誰かに偏ってないか考えてほしくなる。これは自分も注意しないといけないところだ。偏った優しさは視野を狭めるし厄介なので、常に自分の行動が矛盾していないかは細かいところまで確認するようにしないとなと思った。

誰かを応援するときの余計な言葉について

たまにさ、ちょろっと罵倒した上で「けど俺はお前を応援してるから言ってるんだ」みたいなこと言う人いるよね。あんまりよくないスポーツの監督とか。あれ言われる立場としては何も響かないし何なら嫌な感情のほうが強く残るのでマジでやめたほうがいい。

「こんなことも考えてないの頭大丈夫か?」っていうのと「こういうことも考えてくれると嬉しい」っていうのは全く別だからな。この場合、「頭大丈夫か?」は余計な一言であって応援でも何でもない。更に言うなら、前半も別に応援ではない。本当に応援するのならただ自分の言葉で厳しい意見を投げつけるのではなく、相手が受け取りやすい言葉を選ぶところも考えるべきだと思う。

相手が受け取りやすいかどうかなんて相手を知らないとわからないよね。だからこそ想像力が大事で、どんな相手でもすっと受け取れる言葉を選ぶべきだ。本当に相手を応援したいのなら、余計な言葉は入れないほうがいい。じゃなきゃ応援以外の部分の印象が強くなって批判と捉えられる。そこを気をつけるのがめんどくさいのなら、たぶん実際には応援したいわけではないってことなんだろうね。

よくわからない仕事に対する想像力とコミュニケーション

今日も今日とてインターネッツは怒りに満ちている。

わかる。これ系の話は定期的に出てきてなくならない。よほど共感を覚える人が多いのだろう。相手の言い方の問題でもあるけど、癇に触ることはあるよね。特に差し込みの仕事とかだとイラッとしちゃうよね。

ただ、「わかるー」と思う一方でそろそろこういう話飽きたというか、なんか毎度同じこと言ってて不毛だなと感じることもある。相手の性格や関係性にもよるからひとくくりの話にはできないけど、できれば想像力を持ってお互いに尊重しながら楽しくやりたい。怒ると疲れるからね。

相手の立場に立ってみると、正直知識がないことに対してちょっと癇に触る言い方しちゃうのは仕方ないと思うんだよな。たとえば自分がいきなりアニメ制作現場のデスクを任されたとして、最初は現場の具体的な作業とかわからないし本当に大変だと思う。

大事なのは、よくわからない仕事に対する想像力とコミュニケーションなのかもしれない。たとえば、必ず「ここってどのくらいかかりますか?」みたいな言い方で入ると摩擦も少なくなるのかもね。知ったかぶりとか自称中級者が一番やっかいなので自分もそうならないように注意したい。

関係性によっては「〇〇さんなら1日で終わりますよね」みたいなコミュニケーションもありかもしれない。けどそういう距離感を測るってかなり難しいし、どんなに仲のいい人でも余裕がない時はしんどいのでこういうのは避けておいたほうが無難なんじゃないかと思う。

想像力は経験をベースに成り立つので、何度も苛つくことが続いたら直接相手に伝えたほうがいい。イライラが募るとそういうコミュニケーションすら取りたくなくなるので、ちょっとでも癇に触ったらすぐに伝えていくのがオススメ。めんどくさがられるの怖いし勇気がいることだけど。

専門職の仕事は特に想像しにくいので、相手に少し体験してもらうのが一番よい。知識の多い方から少ない方に歩み寄るほうが色々うまくいくことが多い。少し時間とって、エンジニア以外の人向けに説明会とかハンズオンとかやってみるといいかもしれない。

ちなみに想像力は余裕がないと働かないので余裕を持とう。これが一番大事で難しい。

社内のエンジニア以外のメンバーにFlutterハンズオンをした時の振り返り

先日、Kyashのエンジニア以外のメンバーに向けてFlutterの環境構築からアプリをビルドして動かしてみるところまでのハンズオンをしてみた。

メンバーは企画・営業、Product Owner、デザイナー、カスタマーサポートの4人だった。結果から言うと、まあめちゃくちゃ悪くはなかったけどかなりグダグダになってしまったので忘れないうちにKPT形式でメモしておく。

ちなみになぜエンジニア"以外"のメンバー向けにハンズオンをやったかというと、よりコミュニケーションを取りやすくなるんじゃないかと思ったからだ。新卒の時、営業やコンサルも皆プログラミング課題研修を受ける会社にいたことがあって、当時を思い返すと少しでもコードを書いたりちょっとしたエラーで四苦八苦したりしたことがあるとだいぶやりとりしやすくなるなと感じていた。当時はCOBOLMySQLで帳票出力というとっつきにくくクソつまらない課題だったのだけれど、Flutterなら環境構築も簡単だし目に見えるものを作れるしいい教材になるんじゃないかと考えたのが最初のきっかけである。

Keep

  • 2時間はギリギリ疲れないくらいの時間でちょうどよかった。
  • 事前準備を何もしなくていいというのは気軽でよかったっぽい。
  • 各種ツールをダウンロード中に座学を挟んで説明できた。
  • エンジニアが普段やっていることの雰囲気がなんとなーくわかったと言ってもらえた。
  • WindowsのPCがセットアップできなかった時用にMacを用意しておいたのがよかった。
  • 最初にFlutterのサンプルアプリを見せてイメージを共有できた。
  • Macのセットアップのしやすさはすごい。
  • 一通りやったあとで、自分がライブコーディングでリストを表示するところまで見せられたのはよかった。

Problem

  • 人数が多かった。4人を1人で見るのは結構きつい。やるなら他にもチューターが必要。
  • ダウンロードするものが結構いっぱいある。Flutter SDKとAndroidStudioとXCodeは事前にダウンロード・インストールさせておいたほうがいい。
  • 環境変数SDKといった概念をわかりやすく伝えるのが一番むずかしい。普段意外といろんな知識を前提に仕事しているのだなと思った。
  • Windowsの環境構築はかなりめんどくさいので、別途準備しておいたほうがよかった。
  • 色を変えてみる、文字のサイズを変えてみる、といった簡単な課題をちゃんと用意しておけばよかった。適当にいじってみましょうではダメ。
  • 英語のドキュメントに対して苦手意識のつよい人もいるので、そのままドキュメントを渡すとウッとなるかもしれない。

Try

  • チューターを誰かに頼む。
  • 概念の説明は、できればスライドを用意する。
  • 時間のかかることを先にやらせて、その間に座学という流れでやってみる
  • ある程度までやったらモブプロ形式にするといいのかもしれない。ホットリロード最高。

次回はCodeLabの写経をする予定。Firebaseを入れるとさらに知るべき概念が増えてしまうので、Widgetを使ってリストを表示するやつをやってみる。逆にBizチームの勉強会も出てみると面白い。営業のステータスをTrelloみたいなカンバンで管理してたりしてすごいなーと思ったし、お互いにやっていることが少しでも具体的にわかるとコミュニケーションが取りやすくなる。

社内の勉強会だけど、もしチューター手伝うよって人がいたらぜひ声をかけてください。

おやすみ。