タスクのアサイン、プロジェクトのリード、チームのマネジメントなど、『今の自分の実力でできるかわからない役割』を任されることがある。いわゆるストレッチアサインメントである。程度の差はあれ、こういう任され方の方が多いんじゃなかろうか。
言うのは簡単だが、やってみるとたいていつらい。焦りや不安でしんどくなったりする。まあ自分の実力を超えた役割なんだから当たり前なのだけれど、 "型" として抑えておくとよさそうなポイントもある気がするので雑に書き出してみる。
1. 期待と理由を明確にする
- 『なぜ』『何を』『どこまで』やるべきなのかと、『なぜ』『今』自分が担うのかを明確にすること
- 期待を明確にしないとずっと何もできていないような気持ちになるし、自分がやる理由を明確にしないと自信を持ちにくくなってしまう
- 抜擢など誰かにお願いされた場合には、その相手と直接話すのが一番よい
2. 役割を宣言する
- 自分が担う役割について、目的 / やること / やらないことを周囲に宣言しておくこと
- 役割の名前がつくと、自分の心構え以上にまわりからの見られ方が変わる。これは悪いことではなく、普通そうなるものだと思っておいたほうがいい
- 役割を宣言しておくことで、役割に対する周囲と自分の期待の齟齬が減り、少しやりやすくなる
3. 定期的に相談できる場を作る
- 役割を全うする上で行き詰まる前に、定期的に相談できる場を作っておくこと
- どういう頻度で誰に相談するかを決めて、「何もなくても自動的に話せる」状態にしておくとよい
- 初回は、何をどういうスタンスで話す場かと、相手に対してどういう期待をしたいかを擦り合わせておくのがよい。たとえば「この場ではあまり表現を気にせず生煮えの悩みを持ってきますよ」とか、「限界になる前に早めにアラートを上げますが、心配しすぎないようにしてください」とか、
- 役割を担う時は随時軌道修正する前提で考えて、最初から完璧を目指しすぎなくてもいい。もう遅いとも思わないこと
4. 定期的にフィードバックをもらう
- 宣言した役割に対する率直なフィードバックを定期的にもらえるようにすること
- 漠然とした焦りや不安は、自己評価のみからの負の妄想で増幅されている。すこし緊張はするが、周囲のフィードバックを取り入れることで解消し、アクションにつなげられる
- 1on1、フィードバック会、アンケートなど、やり方は何でもいい。役割に対して、よかったこと、もう少し期待したいことを聞く。宣言した役割を再認識してもらうよい機会にもなる
5. 自分で振り返りをする
- そんなに改まらなくてもいいので、1日や週の終わりに自分で振り返りをしてみること
- KPI みたいな指標を決められるとよいけれど、そんなきっちりした測り方ができないことも多い。提案できた数とか、増えた引き出しの数とか、ただできたことを数えるとかでもいいかもしれない
- 継続するのは難しいのだけれど、できていることにもきちんと目を向けるのが重要。不甲斐ない気持ちになっていたとしても、振り返ってみると意外とできていることも見つかるので自分を認めてあげること
- 「自分が100%悪かったら」、「自分が100%悪くなかったら」のように、極端な自責と他責 を使い分けて考えてみるのがコツ。そのうえで、できていないことを自覚し、背伸びしてできているフリをしないようにする
Ext. インプットで視野を広げる
- 役割にもよるが、たとえばマネジメントだと視野が狭くなって小さく悩みがち
- 社外のイベント、書籍、Podcast など、他社の情報を取り込んでいくこと。自分が相談したいと思える先人がいれば、正式にメンターをお願いするのもよい
- ただし、ただ共感する事例や仲間を増やして安心するためだけにならないように注意。あくまで自分の立ち位置の把握や今抱えている問題の明確化 / 解決のためという目的を忘れないこと。そのうえで楽しめたら最高ですね
なんかこれだけ見ると、なんでこんなにしんどいことせにゃならんのだという気持ちになりそう。わかる。全部やらなくてもいいと思う。なんかしんどくて、でももうちょいがんばりたいみたいな時に、もしかしたらどれかやってみたら少しやりやすくなるかもしれないくらいの話である。
自分で手を上げたか誰かからお願いされたかにかかわらず、何かの役割を組織で担えているというのは素晴らしいよ。何かしらの理由と一定の信用があるということなので、そこには自信を持って忘れないようにしたほうがいい。
途中でなんだか損しているような気持ちになることもあるし、自分でいいのかと思うこともあるかもしれないけれど、たぶん何かしら次につながると思う。
自分の経験でいうと、本当に成長してるときは成長実感なんてないんだよね。心地よく成長を感じてるとしたら、それはコンフォートゾーンにいるんじゃないかな。ストレッチゾーンでは悩むのが当たり前なので、まあそういうもんかくらいに思っておくのがいいと思う。適度にがんばろう。