Konifar's ZATSU

私はのび太の味方じゃないわ、悪の敵よ

会議で "理由" を聞かれた時に焦らないようにする

会議で何かの方針やアイデアを話した時、誰かから "理由" を聞かれてアタフタしてしまったことはないだろうか。自分は過去に何度もある。

たとえば、「こうしなかった理由は何ですか?」、「なぜこれを選んだんですか?」、「なんでこうしたんでしたっけ?」といった類の質問をされた時。理由を聞かれているのだからただ理由を答えればいいというのはわかっていても、焦って言葉が出なかったり身構えてしまったりする人もいるんじゃなかろうか。

文字で見るとただわからない部分を聞かれているだけなのだけれど、なんだか自分が試されているように感じたり、責められているような気持ちになったりするかもしれない。

落ち着いて考えればそんなに焦るようなことはないので、そういう時に焦らず対応する流れを雑に書き出してみる。

1. 意図を確認する

  • 「理由を聞いて何を確認したいのか」、「どういう考えのもとで質問をしているのか」といった "意図" を相手に確認してみるとよい
  • 理由を聞くような質問に限らず、意図を聞いて相手の考えがわかるだけでわりと落ちつけることも多い
  • 質問者が引き出しの多い人だと、相手の様子を見て「なぜその質問をしているか」という意図を自分から補足してくれるが、皆がそうできるわけではない
  • 「どういう観点で気になっているか聞いてもいいですか?」、「質問の意図を確認したいんですが、〜〜〜ということですか?」のような感じで自分から聞くためのフレーズを増やすといいかもしれない。こういうのは周囲に1人くらいは上手な人がいるはずなので、よく観察して真似するのがおすすめ

2. 理由をそのまま答える

  • 理由を聞かれているので、理由をそのまま答えればよい
  • 当たり前のことではあるのだが、ついつい質問外の内容や相手の考えを過剰に推察してしまってうまく回答できなくなることもある
  • ファクトベースで答えられると一番よいが、必ずしも客観的/合理的な理由である必要はないということも覚えておこう。内容によっては定性的な話や意志が交じることもある。"自分の頭の中にある理由" を説明すればよい

3. 宿題として持ち帰る

  • 理由を聞かれて、「たしかになんでだっけ?」と思うことはある。あるいは、考えていたはずだけれど整理できてなかったりすることもある
  • その場で考えて取り繕うように答えるより、「深堀りできていなかった」、「後ほど確認してお伝えします」といった話を潔く伝えたほうがいい
  • 自分が担当している内容にその場で答えられないと少し情けない気持ちになるかもしれないし、できないやつだと思われるのが怖いと感じるかもしれない。結構勇気がいるとは思うが、自分の経験上では「すみません、持ち帰ります」という回答が明確だとそこまでネガティブな受け取られ方はしない

むずかしい。これだけ見て解決できるなら苦労はしない。

自分の考えとしては、こういうのは最初からカンペキにうまくやろうと考えすぎないほうがいいと思う。落ちついて相手の質問の意図を確認し、自分なりに回答して、無理なら持ち帰って考える、結局そういう場数を増やしていくしかない。繰り返していけばそのうち焦らず対応できるようになる。

自分なりに理由を説明した時、相手がなんか腑に落ちないような反応になって場が変な空気になることもあると思う。そういう時、あとでどうすればよかったかセルフ反省会はしつつも、過度に自分の振る舞いのみが悪かったと考える必要はない。同じ組織に所属しているなら、質問をする人と質問に答える人はフラットな関係にある。質問に答える側が相手に伝わるように答える責務があるのと同様に、質問をする人は相手に何が聞きたいかを理解できるように伝える責務がある。「仮に自分が聞く側だったらどう工夫できたか」みたいな視点で振り返ってみても面白いかもしれない。

あと、今回は「もし "理由" を聞かれてアタフタしそうになったら」という仮定でざっと書き出してみたが、実はこういうのは事前の期待値調整のほうが重要だったりする。「今の内容の仕上がりはどのくらいか」、「どういう議論をしたいか」、「参加者からどういう意見をもらいたいか」といった目線を事前に揃えておくと、さらに焦らず対応しやすくなると思う。