Konifar's ZATSU

私はのび太の味方じゃないわ、悪の敵よ

不機嫌に見えたとしてもあなたのせいではない宣言

「マネージャーとして大事なのは常にご機嫌でいること」という話がある。わかる。正しい。不機嫌だと相談されなくなり、結果として軌道修正もできず組織の成果も上がらなくなる。本当にご機嫌じゃなくとも、少なくとも"ご機嫌なように見える"状態をキープした方がいい。

この話には完全に同意なんだけど、マネージャー自身がコンフォートゾーンを抜けてチャレンジしている時に常にご機嫌でいることってまあまあ難しい。疲れたりして余裕がなくなると頭が回らなくて反応も少し雑になり、周囲から見ると不機嫌に見えてしまうこともある。

そういう時に、「不機嫌に見えたとしてもあなたのせいではないよ」と先に伝えておくといいかもしれないという話を雑に書いてみる。これは同僚が昔やっていてすごいなと思って、それ以来いざという時の自分の"引き出し"のひとつになっている。

誰かが不機嫌な時に萎縮してしまうのは、「もしかして私が何かよくないことをした/言ってしまったかな...」と邪推してしまうからである。せめて相手にそう思わせないように、「今自分は疲れていて/余裕がなくて不機嫌に見えるかもしれない。最大限気をつけるが、もしそうなったらそれはあなたの振る舞いや話に不満があるとかではなくて単純に疲れているだけなので気にしないでほしい」と事前に伝えておくのである。

「そんな宣言をするとむしろまわりに気を遣わせるだろ」って意見もあると思う。それはそう。頻繁に伝えることじゃないし、そうなる前にどうにかしろよってのは間違いない。けどそういう状態になっちゃったらまあ念のため先に伝えておくほうがいいんじゃないかな。自分は過去に一度だけミーティングの前にSlackで伝えたことがある。

不思議なもので、先に自分で言葉にして書いておくと少し楽になって実際にはぜんぜん問題にならなかった。

「そんなにしんどいならすぐ休もう」という意見はねぇ、間違いない。正しいよ。正しいけど、実際にはそうもいかない時があるじゃないですか。そういう時にまわりに配慮するための引き出しを持っておくとよいという話。

こう書くとマネージャーしんどそうと思われるかもしれないが、この話って実はあまりマネジメントも仕事も関係なくて、誰しもご機嫌でいられなくなることはあるよね。我慢して抱え込んで不機嫌さが滲み出て周囲に影響が出てしまうくらいなら、最初から宣言しておくという手もある。何事も選択肢が増えると楽になる。結構勇気がいることだとは思うけれども、もしもそういう厳しい状態になったら家族や近しい人に対して一度試してみるといいかもしれない。