Konifar's ZATSU

私はのび太の味方じゃないわ、悪の敵よ

抽象的な期待を自分ですり合わせるスキル

グレード評価制度において、上のグレードに行けば行くほど期待が抽象的になるよねという話を会社の同僚氏と話していた。

ICでもマネジメントでも影響を及ぼす範囲も広がり、できることも増える中で求められることも自然と多くなってくる。

そんな抽象的な期待を明確にする部分も求められているよねと同僚氏が言っていて、それはたしかにと思った。要するに、自分がどこで成果を出すべきかを自分で定義できるスキルが必要になってくるということである。

ジュニアとシニアみたいな分け方があるが、これはシニアに求められるスキルの一つかもしれない。何をやったらいいのかわからない中でもまわりを見渡して、必要なアクション (must)と自分のやりたいこと (will)とできること (can)をすり合わせて方向を決めるみたいな話である。

それはマネージャーの仕事だろと言われればその通りなんだけど、グレードが上がるとそういう抽象的な期待を自分ですり合わせるスキルも求められてくる。最終的にはマネージャーとすり合わせが必要だが、「自分はこれがしたい」「こうした方がいいと思う」「これはやりたくない」といった意見をたたき台として用意しておくとよい。自分のこれまでの経験だと、優秀な人はこのへんをうまく提案していっているような気がする。主導権を握っているみたいなイメージである。

これを丸投げと捉えられるか委譲と捉えられるかはコミュニケーション次第かもしれない。グレード評価制度において期待値を明確にしておく必要はもちろんあるが、グレードが上がるとある程度抽象的な表現になってしまうのでその部分を具体化するのは自分自身の責務だと思っておいた方がいい。

組織のグレード評価だけの話ではなく、こういうスキルは取引先とのやり取りでも結構重要なのではないかと思う。自分がどう動けばいいかわからない時に自分でリードして決めていける人はすごくよいなあと思った。