Konifar's ZATSU

私はのび太の味方じゃないわ、悪の敵よ

期待値のコントロール

どんな状況においても、期待値のコントロールができる人は強い。

期待値のコントロールと言うと、口でごまかしていい感じに丸く収めることでしょと思う人かもしれない。たしかにそういうやり方を取ることもあるが、本質は違う。自分の主張も相手の主張もある中で落としどころを決めなければいけない時に、お互いに納得できる方法を常に考えて相手に動いてもらうということだ。

ここで重要なのは、自分が変わることをいったんあえて考えずに相手を動かすことに頭を使うことだ。仕事ではよくあることだが、相手の期待に応えようとなんでもかんでも自分が解決しようとする人がいる。余裕があるうちはいくらでもやればいいが、自分のキャパを超え始める時にはやり方を変えなければいけない。すなわち、自分の立場を主張しつつも相手も満足させるということだ。ブチャラティのような辛さがあるが、期待値のコントロールを念頭におくといろいろと生きやすくなる。

仕事をしていて「なんであいつはこんなこともしてくれないんだよ」と思うことがあるかもしれない。しかし、それは相手からすると十分にやっている状態なのかもしれない。自分の期待値が相手に伝わっていないのだ。こうなるとお互いに不幸だ。すれ違いでイライラが募って、知らないうちに険悪になる。大人の険悪さというのは子どもの喧嘩よりタチが悪くて、腹の探り合い、本音と建前が入り混じる。これは一緒に仕事をする上では健全とは言えない。

仕事だけに限ったことではない。学校の先生、病院の医師、コンビニの店員すべてで、期待値の相違によるいざこざは発生する。

大人であれば、期待値はコントロールできるようにしたい。逆にそれができないとつらい。細かいところでいうと「あの人は17時に帰る。けど8時には会社にいる」みたいなキャラを定着させるというのもその1つだ。

期待値のコントロールが難しいのは、相手に譲歩してもらわなければいけないこともあるというところにある。伝え方、タイミング、それまでのコミュニケーションなど工夫しないといけないことも多い。「それは私の仕事じゃないです」みたいな言い方をしてしまうと相手は受け入れてくれない。素直に物をいうのは大事だけれど、言い方には注意を払う必要もある。チャットならエモーティコンを使ってやわらかく伝えるのも手だ。

逆にめんどくさいと思うかもしれないが、まぁトータルで見ると期待値コントロールのコストの方が低い。期待値のコントロールがうまくいっていないと感じたら、自分が期待していることと相手が期待していることを聞き出して素直にぶつけ合わせてみるのがいい。最初に「俺はあの時とかむかついてた。あなたも言い方むかついたら言ってくれ頼む」とか言うと、意外と打ち解けていい雰囲気になったりするのでオススメ。