Konifar's ZATSU

私はのび太の味方じゃないわ、悪の敵よ

"ない"、"該当しない"、"やらない" を明確に示す

何かに "該当しない" ことを明記したり、 "やらない" という意思決定の記録を残したり、質問や意見が "ない" という意思表示をしたりといった感じで、 "ない" ことを明確に示すのって大事だよなと思っているんだけれど、まだあんまり考えがまとまっていないので雑に書いていってみる。


人によっては当たり前すぎて何を言っているのかと思われるかもしれないが、意外とこのあたりの感覚が揃わないことはある。

たとえば何かのドキュメントテンプレートで該当しない不要な項目があった時は、空白にするのではなく "該当なし" と記載するか項目ごと消してしまうほうがいい。記載するか消すかどちらにするかはテンプレートを決めた組織の方針として決める話なのでどちらでもよいんだけど、明確な意思を残すことが大事。

不要なチェック項目をチェックせず空白にするのではなく取り消し線を引くみたいなのも同じ。"ない" ことを明確に示さないと、見落としや忘れと区別がつかない。小さなことではあるが、まわりの人が理解するコストが少し増えてしまう。

「◯◯をしない」という意思決定の記録なんかもそう。最終的に「やる」と決まったことは明記されても、意外と「やらない」と決めた "捨てた選択肢" は残らなかったりする。そうすると、あとで見たときにどこまで検討した上で意思決定したのかを理解するのに時間がかかってしまうかもしれない。

「質問はありますか?」と聞かれた時に、「自分はありません」と答えるとかも同様。これはやらない人のほうが多い気はするんだけれど、リードやファシリをする人にとってはこういう意思表示をしてくれる人がいるとマジで助かる。反応がないと、まとまってない/理解してない/関心がない のと区別がつかない。意図せずまわりの人の心理的負荷を上げてしまうことになる。

「本当にないか自信がないな」とか「他の人があるかもしれないのに自分が答えてしまっていいんだろうか」とか色々考えてしまって、「ない」という意思を示しづらいという背景もあるかもしれない。わかる。このあたりは、「意思表示する人がえらい」、「8秒待っていなかったらなしで確定」みたいな感じでチーム内での共通認識を作ることでも改善できるとは思う。

一方で、それはそれとして "ない" 時は自分から率先して「ありません」と意思表示をするスタンスでいたほうがいい。逆説的ではあるが、そういうスタンスでいると受け身じゃなくなりやすいというか、色んなことを自分ごととして真剣に考えるようになる。

めちゃくちゃちっさいことかもしれないけれど、 "ない"、 "該当しない"、 "やらない" を明確に示すことで周囲の負担を減らせるし自分の主体性も自然と上がる。なんとなくそんな感覚があるから大事だと思っているのかもしれない。だいたいまとまった気がするのでこのあたりで終わりにする。アデュー

"いつ終わるか" は答えられなくとも、"いつ終わらせようと考えているか" は答えられるようにする

何かタスクを任されたとき、実際に "いつ終わるか" はわからなくてもいいが、 "いつ終わらせようと考えてるか" は常に答えられるようにすべきという話を雑に書いておきたい。


任されたタスクについて「いつ終わりそうですか?」と聞かれても、その時点ではわからないことはよくある。

この時、「うーん、まだ何とも言えないですね」みたいに答えるのは悪くはないけれど、セットで「いつ終わらせるつもりで進めていくか」を伝えられるほうがいい。

たとえば、「まずは今日いっぱい調査してみてから報告しますね。その結果次第ではありますが、いったん来週いっぱいくらいで終わらせるつもりで考えていきます」みたいな感じ。

「そんなことしたらいつの間にか必達の期日にされて、ちょっとスケジュールを見直しただけで"遅れた"扱いされるから嫌だ」という人もいると思う。めちゃくちゃわかる。わかるんだけど、それでも「いつ終わらせようと考えている」という自分なりの計画を自分から伝えていくのが大事。

「これができないと仕事を任せられない」という任せる側の理由もあるんだけれど、任せられる側としても "自分で決めていく" ことに慣れていくメリットは大きい。これができるようにならないと、「常に相手から期日を課される」状態になってしまう。何でもそうだが、自分でコントロールできる領域を広げていったほうが気持ちは楽になる。もちろん自分で提案してやりきろうとするのは勇気がいるし緊張もするのだけれど、避けずに数をこなして慣れていったほうがいい。

そのうえで、自分から状況を伝える "攻めの報連相" ができるようにようになると、期日がいつの間にか必達扱いになっていてつらい...みたいな状況は避けられる。これは進め方のスキルの問題であって、「いつ終わらせようと考えているか」を伝えない理由にはならない。スキルを磨いていこう。

また、「終わらせようと考えている」という "ターゲット" の状態から、どこかのタイミングで「終わらせる」という "コミットメント" に変える必要もある。これもまたとても勇気がいる宣言だし避けたくなる。やってみてうまくできないこともたくさん起きる。しかし繰り返していけば必ず少しずつ慣れていって自分の振る舞いとして身につけられる。

「いつ終わりますか?」と聞かれても答えられないこともある。時には憤りを感じることもあると思う。それでも「いつ終わらせる予定です」と答え続けていくと、いつか振り返ったときに積み重ねてきてよかったなと感じられるようになると思う。少なくとも自分がすごいなと感じた人は皆こういった "宣言" をし続けていた気がする。

"いつ終わるか" は答えられなくとも、"いつ終わらせようと考えているか" は答えられるように数をこなしていこう。プロとして────

何をするにも特定の人の顔がチラついてしまう時の対処法

仕事で何かを推進する時に、何をするにも特定の誰かの顔がチラついてひどく疲弊してしまうことってあるよね。

相手が悪いわけではない。パワハラのような振る舞いをされていることもない。けれど「この内容だとあの人にこう言われるかも」、「この提案であの人はどんな反応になるだろうか」みたいな感じでぐるぐる考えてしまって、身動きが取りづらくなってしまうアレである。

真っ当な意見を伝えてくれる相手だとしても結構しんどい。本来タフで元気な人がつらそうな時は、この状態に陥ってしまっていることが多い気がする。役に立つかはわからないが、取りうる対処法を雑に何個か書いてみる。


1. 自分への期待を相手に聞く

  • いきなりめちゃくちゃむずかしいが、相手が論理的かつ理性的に話せる人ならばこれが一番の根本解決。正直この選択肢を取れるかは相手次第なので、現実問題できないってことも全然あるとは思う
  • 相手の顔がチラつく時は、勝手に "仮想" の相手像を作ってしまっていて実態と齟齬があることも多い。勝手に「自分がこう思われてるんじゃないか」と想像して辛くなってしまうことはある
  • 少し時間をとって、「自分に何をどこまで期待しているか」、「その理想と比べて今はどこが足りなくて期待したいと思っているか」あたりを聞けると、それだけで楽になったりする

2. 相手と話す頻度を上げる

  • 相手がどういう反応をするか想像しては無限にああでもないこうでもないと考えた結果、実際に話してみたら全然違うところを気にされていたみたいなことはよくある
  • これは相手の考え方を "エミュレート" しきれていないことが原因。自分の中の相手の再現度を少しずつ上げていくことで解消できる
  • 再現度を上げるには、話す頻度を上げるのがよい。定期的なレビューの場をセットするとか
  • ただし、相手への "アレルギー症状" が出るような状態であれば、この方法は取らないほうがいいと思う

3. 適切なレポートラインに相談する

  • チームメンバーが相手であれば、自分の上長など組織図上の適切なレポートラインに相談するとよい
  • 仮に上長の顔がチラつく状態であれば、上長の上長、人事、何らかの横断的な委員会窓口などに話すこと
  • 「相談しても解決しないだろ」といった感じで信用できずなかなか相談しにくいかもしれないが、組織化されているのであれば一度 "正規ルート" にあたってみることを検討してみるのがいいと思う

4. 直接利害関係のない人に相談する

  • 元同僚や元上司など、現職では直接関わらない信用できる人がいればその人に相談してみると打開のきっかけになるかもしれない
  • あるいは、コーチングサービスを利用するなどしてプロの手を借りるのもひとつだと思う
  • 直接的な利害関係のない人には率直に自分の考えを話しやすく、よく知らないからこそ先入観のない率直な意見をもらえて新しい考え方を引き出してもらえたりする

5. 運動をする / サウナに入る

  • なんか科学的にも効果があると聞いたことはあるが、たしかにやってみるとマジで効く
  • 脳の使い方が大事なんだなと思わされる
  • 弱りきっている時には運動すること自体がめんどくさくなってしまうので、開始前に頭を使わなくていいように前日に "完全に" 準備しきっておいたり、コーチやトモダチと約束をして強制力を働かせたりするとよい

6. 相手と関わらないようにする

  • もう相手と話すこともできないくらいの "アレルギー症状" が出るようになってしまっていたら一度距離を置いたほうがいい
  • 具体的には配置換え、部署異動、転職などを進めていくということ
  • 「まだ自分で工夫して何とかできるのか / すべきなのか」というのは自分では判断しにくいので、第三者や医療機関に判断を仰ぐのもよい
  • あまり放置すると一気に悪化して元の自分のコンディションに戻すのにめちゃくちゃ時間がかかったりするので、この選択肢も常に頭に置いておくのがよいと思う

7. 心療内科を受診する

  • 「心療内科に通うレベルまでいったらそもそもダメだし対処法じゃないだろ」と思われるかもしれない。それはそう
  • 一方で、なかなか他の選択肢を取りづらかったりすることもあるので、本質的な対処法ではないかもしれないが書いておく
  • 投薬によってかなり楽になって好転することもあるので、あまり "最終手段" のような位置づけとして捉えすぎずに一度受診してみるのも悪くはないと思う

やはり役に立つのかわからない話になってしまった。全体的に "それができれば 苦労はしねェ!!!" って感じの内容である。

何をするにも特定の誰かの顔がチラついてしまう時は、とにかく何か動き方を変えるのが大事なんじゃないかと思う。放っておいて好転することはない。自信をなくしてしまっている状態で、そんな自分も嫌でさらに自信をなくすみたいな負のループを断ち切る必要がある。

まあそういうメチャメチャ苦しい壁だって ふいに なぜかぶち壊す 勇気と POWER 湧いてくるのはメチャメチャきびしい人達が ふいに 見せたやさしさの せいだったり するんだろうね ※ ア・リ・ガ・ト・ウ・ゴ・ザ・イ・ます!

自分で考えて出力するプロセスの価値

自分の文体に近い形式でAIにブログ記事を書かせることはできるのだけれど、なんだかあまりそうしたくない気持ちがあり雑に考えを書いておきたい。


自分の場合、ブログを書き始める時点では内容の結論が明確になっていないことが多い。

なんとなく困っていたり課題に感じていたり、逆にすごくいいなと思っていたり真似したいなと感じていたりすることを深ぼっていく。そうするとだんだんと「こういうことかもしれないな」とわかってきて、最後にタイトルを決めて吐き出している。

その過程で色んなことを考えて行ったりきたりして自分の考え方が整理されていく中で、"美学"や"信念"みたいなものなんかも見えてくる感覚がある。

この出力プロセスをAIに任せるのはよくないというか、そこを任せて何の意味があるのかと感じてしまうのである。

自分にとっては色々と幅を広げて考えるプロセスを経てから考えを深めていくこと自体に意味がある。もちろんすぐに整理できないこともあるがそれがよいのだ。

AIに考えてもらって何パターンか出力されたものを先に見てしまうと、なんとなく自分の考えていることの結論が誘導されてしまうような気がする。「たしかにそういうことかも?」みたいな感じで簡単にバイアスがかかってしまう。

そうすると、なんというかゲームの攻略をめちゃくちゃ詳しい人に勝手を指示されているような感覚になる。AIに伴走してもらうなら、一定自分で納得するまで考えて攻略したあとで完全攻略を目指して"攻略本"的な補佐をしてもらうのがよいのだと思う。最後の最後に足りてない観点を補足してもらうとか。

そんなことを書き連ねつつ、これは自分が考え方をアップデートできていないだけではないかと感じることもある。たとえるなら「電子辞書より紙の辞書を使うべきだ。そのほうが単語を覚えるし例文や前後の単語も目に入って学習が進む」という主張をし続けているのと同じなんじゃないかという気持ちになる。常に「自分の考えを変えるべきではないか」と気をつけなければならない。

とはいえ、現時点では何かの考えをまとめる工程では情報収集以上にはAIを使わず、自分で考えて出力するプロセスを大事にしたいと考えている。だいたいわかったのでこのあたりで終わりにする。


ちなみにこの話は YOUTRUST 社主催の PRODUCT HISTORY CONFERENCE 2025 での自分の登壇内容24Pくらいでも触れている。参考資料の 今はまだ生成AIに自分の文章を書かせたくない - An Epicurean も少し方向は違えどすごくよい内容だった。

speakerdeck.com

機能要望の裏側にある "業務の困りごと" を聞く

社内管理ツールを業務で使っている部門から、「この画面を ◯◯_id で検索できるようにしてもらえませんか」という要望が届いた。

それに対して、同僚のエンジニアが「全然できるんですけど、どういう業務か教えてもらえますか」と聞いていた。とてもよいなと思ったので雑にまとめておきたい。


ツールを使った業務に慣れている人ほど、「今のフロー/機能に沿った形でここがこうなるともっと楽になるのに」といった発想で "解決案" を考えてしまう。それ自体は決して悪いことではないし、そういう要望を開発チームがもらうのは常に歓迎すべきことである。

一方で、開発チーム側はその要望の裏にある "業務" を正しく理解しなければならない。仮にすぐに実装できてしまうレベルの話だとしても、そのまま飛びついてしまってはいけない。

先のid検索要望の例でいうと、「idで検索して何をしたいか」が重要。もしかしたら、idで検索した結果ヒットする件数を他のユーザー画面に表示するだけで業務が楽になるかもしれない。もしそうだとすると、検索機能をつけても実はいちいち検索すること自体が面倒な手間になってしまう。

「いつidで検索して、どういう内容を知りたくて、それを業務上どのように取り扱うか」といった内容を正確に理解しなければならない。伝えてもらった解決案の内容ではなく、"業務" を理解するのである。業務を正しく理解しなければ、解決案としての要望がどのくらい正しいものなのかも評価できない。

業務を深ぼって聞いてみると、「そもそも業務上そのフローの一部自体が不要だよね」という話になることもある。機能を作らずよりよい形で改善できるかもしれない。

目の前で困っている人がいて、自分がそれを改善できる状況にあるとシュッと相手を助けてあげたくなってしまう。その感覚は素晴らしいエネルギー源だし、だからこそ自分は「開発チームは実際にサービスを使う人の声を"直接"たくさん聞くほうがよい」と考えている。

解決策を考えるのは楽しいし、ある種の中毒性がある。それで近くの誰かが喜んでくれるのだから、飛びつきたくもなる。その感覚は保ちつつ、グッと堪えて機能要望自体ではなくその裏にある "業務の困りごと" を聞いて理解すること。結果的に同じ機能要望の解決策に帰着するとしても、そのプロセスを経ることがとても大事。

一点気をつけるべきなのは、「要望の裏側にある業務の困りごとを皆が明快に伝えられるとは思わないこと」である。もちろん伝える側にも一定求めたいスキルではあるが、うまく聞き出して理解するのは要望を受けた側の責務くらいに捉えておいたほうがいい。

当然ながら、「要望はいらないんで業務おしえてください」みたいな表現で接しないほうがいい。"話すとめんどくさい人" と認識されて要望すら伝えてもらいにくくなっては本末転倒である。業務を深ぼって聞いていく時に、「そもそも」という言葉を多用しすぎると攻撃的に感じて萎縮してしまう人もいる。

こういったコミュニケーションの取り方は相手との関係性も影響するし正解はないが、「要望ありがとうございます!」のように最初にお礼を言ったり、「もしかしたらもっとよい対応方法があるかもしれないので〜」といった枕詞をつけたり、相手がテキストにおこす負荷を減らすために「10分くらいZoom/Haddleで背景教えてもらえますか :pray:」とお願いしてみたり、相手に寄り添って考えていきたい姿勢が伝わりやすい言葉の引き出しを増やしていくといいかもしれない。

書いてみて思ったが、こういう話は BtoB SaaS のフロントに立ってユーザーと接しているような人は日々当たり前にやっている気はする。

自分もついついそのまま要望を鵜呑みにして飛びついてしまうことがあるが、同僚がちゃんと相手の業務を理解しようとしているのがとてもよかった。

要望を伝える側もその背景を知る側も、相手への敬意を忘れずに。そして、次の曲が始まるのです。

"自分で調べる" と "人に聞く" で悩まないようにする

人に相談するのは慣れないとむずかしい。何がむずかしいかというと、「いつどうなったら聞けばよいか」というトリガが見いだせないことかもしれない。

「もう少し自分で調べて/考えてみよう」と思って粘りすぎて時間がかかってしまうこともあるし、「早く聞いて進めたほうがいいよな」と思って動いてみたらめちゃくちゃ初歩的な話で申し訳ない気持ちになったりすることもある。

この「自分で調べる」と「人に聞く」の境界の判断をどうすればいいのか、いくつかやり方はある気がするので雑に書いてみることにする。

1. ルールを決める

  • そもそも「自分で調べる」と「人に聞く」を渦中のニンゲンが見極めること自体がかなりむずかしい
  • たとえば「20分調べてわからなかったら聞く」といった一定のルールを決めて境界を作ることでやりやすくなる
  • 「何回でも聞いていい」とか、「聞かずに遅くなるより聞いてしまってほしい」といったスタンスの共通認識を揃えるというのもできるとなおよし
  • この設計はマネージャーやメンターの責務でもあるので最大限頼って相談して決めるとよい

2. タイミングを作る

  • 「20分調べてわからなかったら聞く」みたいなルールがあっても、相手に気をつかってしまったりして聞きにくいことはある
  • チェックポイントの日を決めたり、毎日の朝会を設定したりして、何もしなくても強制的にやってくる "聞ける場" を設計するとよい
  • タスクにもよるが、軌道に乗るまでは1日に1~2回タイミングを作っておけば、そんなにドツボにハマって時間を浪費することはなくなると思う

3. 聞き方のフォーマットを増やす

  • そろそろ聞いたほうがいいなと感じても踏み出しにくいのは、「何をどう聞いたらいいかわからないから」というのもある
  • そういう場合には、聞く時のフォーマットを自分の中で決めておくと楽になるかもしれない
  • たとえば何がなんだかまったくわからない時は、「全くわからない」、「どこからキャッチアップすればいいですか?」、「とりあえずこれは全部読めみたいな本や資料はありますか?」、「社内の詳しい人は誰ですか?」とか
  • 何か問題が起きて前に進められない時は、「こうしたいんだけどこうなっている」という事実と、仮説と切り分けを伝えた上で、何か他に見落としているポイントはないかとか
  • どういうスタンスで聞いてほしいかを 壁打ちに付き合ってほしい一緒に解決してほしいヒントがほしい見落としがないかレビューしてほしい決めかねていて意見がほしい みたいな感じでラベリングしてもいいかもしれない

ざっと書いていて思ったが、境界線というよりは最初に抑えるべき合意が大事なのかもしれない。

以下3つくらいを抑えた上で、「わからなかったらすぐ聞くのでさすがにもうちょい自分で調べてよと思ったら率直に言ってください」みたいな感じで伝えておくとあんまり悩むことなくなるんじゃないかな。

  • 何か詰まったら誰に頼るべきか
  • 何をキャッチアップするべきか
  • 定期的なチェックポイントはいつにするか

あとは、昨今AIの発展が凄まじいので今は "自分で調べる" で粘る時間を少し長めにとってみるほうがバランスが取れるかもしれない。

聞く側がどう工夫できるかという観点で書いてみたが、こういうのは双方向の話なのでうまくいかなかったとしても過度に自分を責める必要はない。

特にマネージャーやメンターはこういう状況を作らない設計をするのも責務のひとつだと思う。とはいえ、他人に工夫してもらうよりも自分がどう工夫するかを考えたほうがコントローラブルだし楽なので、まずは自分でどう "境界" を見極めやすくするかを考えてみるのがいいと思う。

脳内リベンジマッチ

妻から「仕事でうまくコミュニケーションを取れなくて落ち込んだりイライラしたりしたときはどうしているか?」と聞かれてなかなか面白かった。

少し考えてから、「脳内で "リベンジマッチ" を繰り返している」という話をした。どういうことかを雑に書き留めておきたい。


小さいことも含めると、毎日何かしら「あの時にああ言えばよかった」、「こう振る舞えばよかった」、「もっとこう進めればよかった」といった反省がある。

たとえば「会議で自分が想定していた形で進められず、そうじゃないんだけどなあと感じつつもうまく軌道修正できないまままた仕切り直しになった」とか。わりとよくあるんじゃないかと思う。

仕事に限らず、自分が発信した内容で思ってもない反応をもらったとかもそう。なんとなくモヤモヤするけれど正解がなくて言語化もできず苦しくなる。

そういう時、「タイムリープしてそのシーンより前に戻れたらどうするか」を風呂やサウナ、散歩中にとにかく考えるようにしている。これを 脳内リベンジマッチ と呼んでいる。

妻からは「そんなことしたら思い出して余計にイライラするやろ」と言われた。たしかに中途半端にやったらそうなんだけど、少なくとも脳内では "勝てるまで" やっていると自分の場合はそうはならない。

「方向性をこう修正しておけばよかったかも」、「事前準備としてこれをやっておけばよかったかも」、「こう言われたらこう返せばよかったかも」みたいなのを想像して取り込んでみて、こうしておけばもう同じことにならないなと思えるトゥルーエンドを探すイメージ。不思議なことに、繰り返していると落ち込んだりイライラしたりしていた感情が落ち着いて穏やかになってくる。

脳内リベンジマッチでボコボコ (比喩) にして「よしこれで次は勝てるな」という状態になると、自分の落ち込みやイライラが消化されていくのである。

妻からは「そんなに簡単にいかんやろ。無限に広がってもういいやってなりそう」と言われた。それはそう。なかなか勝ち筋が見えなくていったんやめることもある。時間をおいて寝たり話したり本を読んだりしてからまた考えていると、そのうちリベンジできるようになる。長いと3ヶ月くらいかかることもある。

これを話した時の妻の反応を見ると、たぶん万人に再現性のあるやり方ではないのだと思う。むしろ当人の精神状態によっては逆効果なのかもしれない。

あくまで自分の場合は脳内でリベンジマッチを繰り返すことで気持ちが落ち着くし、結果として次につながる感じもしてよいというだけ。結局は人それぞれの消化の仕方を探るしかないのだと思う。

妻にとっては夜一緒に映画を見たり雑に話したりすることもひとつの方法らしく、まあそれはそうかもと思った。