Konifar's ZATSU

私はのび太の味方じゃないわ、悪の敵よ

採用を妥協すると優秀な人が疲弊する

採用を妥協していないという会社のツイートを見た。実際どうなのかはわからないけれど、そのマインドは素晴らしい。

逆に採用を妥協するとはどういうことかというと、今いるメンバーと同等もしくはそれ以上の成果が出せない人を入れるということだ。そうするとどうなるか。程度にもよるが、今までの自分の経験や聞いた話だと、まず他の優秀な人から疲弊していく。めちゃくちゃ雑な意見なのでツッコミどころは多いと思う

スキルが追いついていないだけならそこまで大きな問題はない。問題になるのは、マインドや物事の考え方、それに基づく仕事の進め方などにあまりに差があるケースだ。論理的思考力や素直さと表現されることもある領域の話である。

新卒など若い人の場合は問題ない。これは採用を妥協しているわけではない。教育による伸びしろを想定しているからだ。

ある程度経験を積んだ人を採用する場合、妥協してはいけない。迷ったら採用しないのが正しい。その方がお互いに幸せである。そうしないと、ミスマッチ分を埋めようと優秀な人がフォローしようとする。最初は問題かもしれないが、疲弊するケースが多い気がする。小さな組織では命取りである。

これは見極めから入社後のフォローアップまで含めた採用プロセスの問題なので、応募者側には何の非もない。優秀な人に楽しく働いてもらいたいなら採用に妥協しては駄目。そういう意味で、採用に妥協してないと明言してる会社は素晴らしいなと思った。

マニュアルドキュメントアンチパターン

仕事でマニュアルのような手順を記載したドキュメントを書く時、常にメンテナンスを意識しておく必要がある。メンテナンスと言うと抽象的でわかりづらいので、自分の思いつくアンチパターンを雑にまとめておこうと思う。

  • タイトルに日付をつける
    • 日が経つにつれて似たようなドキュメントが増えていく。1つのドキュメントを常に最新にしておく方がよい
  • 補足・修正内容をコメントに書く
    • ドキュメントサービスによるが、コメントで補足や修正をすると見落とされる。本文を更新する方がよい
  • 定期的に見直すタイミングや担当が決まっていない
    • 程度の差はあれ、ドキュメントの内容は必ず古くなる。その前提で定期的に見直すタイミングや担当を決めておく方がよい
  • バイネームの記載がある
    • 担当が変わって情報が古くなるみたいなことになりがち。ドキュメントだけの問題ではなくチーム課題かもしれない
  • 文章が冗長
    • これは人によって感覚が違うので難しい。より短い文章で伝えられないかは常に意識した方がよい。タイトルも同様
  • 全員見れるべきものが見れない
    • 閲覧権限が適切に設定されていないというだけ。見れるべきではないものが見れるよりは全然よいという話ではあるけれど
  • スクショの過度な多用
    • スクショは古くなりがち。本当にそのスクショがないと伝わらないかを一度検討した方がよい

他にもいっぱいありそうだしもっと整理できそう。色々な意見聞いてみたい。

オススメのすだちの食べ方

祖母の家の裏の山にすだちの木が群生していて、毎年この時期にたくさん届くので同僚やトモダチ、行きつけの居酒屋などに配っている。

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どう食うのがいいのかとよく聞かれるので、そろそろオススメの食べ方をまとめておこうと思う。

そもそもすだちとは何かと言うと、和風レモンみたいなものだと思っておけばよい。かぼすや柚子と似たような爽やかな風味のある柑橘類で、何かにかけるのが一般的な食べ方である。

その基本を踏まえた上で、自分のオススメの食べ方をいくつか書いておく。

  • スーパーカップバニラにかける
    • 信じられないかもしれないが、バニラの甘さに爽やかな酸味が加わりとても美味い。上等なバニラアイスより安めのアイスの方がオススメ
  • そうめん、うどんにかける
    • いくらでも食べられる味になる。ただし、卵とは合わないので食い合わせには注意
  • ペペロンチーノにかける
    • いくらでも食べられる味になる
  • 焼き秋刀魚や唐揚げにかける
    • いくらでも食べられる味になる
  • 冷奴にかける
    • ちょっといい感じの味になる
  • すだち汁にコショウを入れたタレで餃子を食う
    • 美味い。個人的にはダンダダン酒場の冷凍餃子が一番好き

以上。自分は酒を飲まないが、ハイボールに入れても美味いらしい。

仕事で親切と言われ始めたら注意

仕事において親切と言われ始めたらちょっと注意したほうがいいと思っていて、その話を雑にまとめておきたい。

親切と言われるともちろん悪い気はしないんだけど、同時にやばいなと感じることがある。親切と言われる背景には、「本来その人がやるべきでないタスクを拾っている」場合があるからである。

誰かがやらなければいけないのだけれど、毎回同じ人がやることになってたりすると属人化するしあまりよくない。チームで捌けるように工夫できないか検討したほうがいい。

実は突き詰めると意味のない仕事だったと気づいたり、自動化で解決したり、他の人でもできるようにドキュメントにまとめて共有したり、そういうことができてないから毎回手を動かしてしまう。結果、親切に映って感謝はされるんだけれど、本当は効率よく仕事ができてないことを反省しなければならなかったりするのだ。

もちろん状況による。あと信頼関係を築くためにあえて親切な動きをするのもいいと思う。親切という言葉の裏にある課題に自覚的であれば問題はない。ちなみに自分は褒めてもらえて内心ニコニコしている。

面接官が2人いる面接に対するフィードバック

最近面接を2人体制でやるようにしてみたので、気になっていたことを聞いてみた。その結果を雑にまとめておく。

面接する側の立場だと2人で面接する方が準備や当日のやりとりが楽だったり、見極めも2人で認識を合わせられたりと色々とメリットがある。

一方で、面接を受ける立場だと2対1の面接だとちょっと萎縮してしまう人もいるのではないかと思って少し気になっていた。面接ではミスマッチが起こらないよう、お互いに正確に見極められるようにしたい。そのために、面接を受ける人とはなるべく普段どおりの落ち着いた気持ちで話したいという気持ちがあった。

そこで勢いでTwitterアンケートを流してみた。もう少し文脈を明確にした方がよかったと後でちょっと後悔したが、まあそんなに結果に差が出るものではないはずである。

結果から言うと、15%くらいの人は 「緊張して面接結果に影響が出そう」 とのことだった。一方で、選択肢には入れていなかったのだが 「2名人いた方が緊張しない」 というコメントや引用リプも意外と多かった。状況によるけれど、たしかに自分も1対1の方が緊張することもある気がする。

緊張してしまう人に対しては、「なぜ2名いるのか」「どういう役割分担なのか」といった情報を事前に渡しておくことで少し解消されるかもしれない。面接の情報公開方法としてはQuipperの面接ガイドラインが素晴らしいので、こういった取り組みを取り入れて少しでも面接を受けにきてくれる方の余計な負担を減らしておきたいと思う。

quipper.hatenablog.com

ちょっと別の話だけれどこういう気持ちもとてもわかる。

あわせて読みたい

演じるうちにできるようになる

ある日SNSをみると知り合いが嘆いていた。子どもがYouTuberの話し方や仕草を真似し出して、あの不自然なハイテンションというか独特の雰囲気がひどく嫌らしい。

ちょっとわかる。一方で、そこまで影響を与えられるのすごいなと思ってしまった。何度も見ているうちに無意識に似てくるのだろう。逆に、この人の所作を真似してほしいという動画を見せていたら人は意外と簡単に行動や性格が変わってくるのかもしれない。

思えば、自分のまわりのできる人は色々なところからエッセンスを抽出して真似るのが上手い気がする。それは本だったり先輩だったりSNS上ですごいと感じる人だったり、様々である。例えば同じエディタやキーボードを使ってみたり、会議のファシリテーション中の言い回しを真似してみたり、いいと思うところを組み合わせて自分のものにしているなと感じる。

自分のロールモデルを見つけるとよいとか、自分が一番下手くそでいようとかはこの真似るところがたくさんある環境に身を置くと成長しやすいよという助言だと思う。

ただ、真似するのが難しい分野もあると思う。以前一緒に働いていたPdM氏からは本当にたくさん学ぶところがあった。自分からみると彼はアイスブレイクの達人で、ミーティングの最初の小噺はいつも場を和ませていた。ある日、CSチームのメンバーが彼に「変な質問していいですか?」と聞いたとき、「もちろんです!変な質問大好きです!」と即答していたこともあった。この相手の緊張を一気にほぐすやりとりには自分はいたく感銘を受けたが、自分は性格が違うからそのまま真似るものでもないと取り入れることはなかった。

それから1年半くらいたった今は少し考えが変わって、性格が影響するような部分も演じているうちにできるようになると思っている。例えばミーティングの最初の小噺も、最初は緊張はするしうまくいかないかもしれないが、何度かやれば慣れてくるというか、自分の振る舞いとして馴染んでくる感覚がある。

演じるというと何か気色悪い気もしてしまうが、少しテンション上げたり声を張ってみたりするのはわりと誰もがやっているのではないかと思う。YouTuberも普段からああいう話し方ではなく、数字を伸ばすために色々試した結果、カメラの前で自然と演じられるようになったのではないかという気がする。想像だけど。

振る舞い全部をいきなり演じるのは難しいので、具体的なアクションに落とすとよいかもしれない。最初の挨拶だけちょっと声を張ってみるとか、小噺がスベッた時の言葉を用意しておくとか、今回は必ず相手の名前を呼んでみるとか、単純なタスクに落とすとやりやすい。演者の発声練習のようなものだ。

YouTuberの話し方や仕草を真似するのがいいのかは置いておいて、そういう影響を与える側も受ける側もすごいなと思った。私からは以上です。

質問に答えるのは難しい

息子が1歳になったがまだ言葉を話し出す気配がない。本当にこいつがペラペラと話して「何これなぜなぜ」と質問攻撃しだすんだろうか。全くもって想像がつかない。

質問といえば、質問に対して相手の聞きたい答えをキチンと回答するのって実はかなり難易度が高いと思っていて、その話を書いておきたい。

「質問をよく聞き、文字面だけではなく相手が何を聞きたいのか想像して確かめた上で回答すればいいだけでしょ」という人もいるかもしれない。正しい!しかしそれができる人は実は少ない。普段はそういう振る舞いができていても、相手から非難されているような後ろめたい気持ちになってしまった時など、感情や緊張感に左右されてうまく答えられなかったという経験がある人はわりといるんじゃないだろうか。

例を出そう。校則で義務付けられた肩掛けカバンに対して、ある生徒が「肩掛けカバンだと片方の肩に重さが偏って姿勢が悪くなりそうで心配です。リュックの利用を検討していただけませんか?」と意見を言ったとする。

それに対して先生が「それは校則で定められているからできない」と答えた場合、それは質問に正しく答えていない。この生徒は「検討してもらえないか」と聞いているのであって、「利用させてもらえないか」と聞いているわけではない。現状校則で定められているからといって、検討すらできない理由にはならない。「持ち方を工夫してほしい」とか「今まで問題になったケースはない」といった回答も同様に、質問に答えていない。

この場合、聞きたいのは「検討してもらえるのか」「仮にすでに検討してもらえているとしたらどういう状況なのか」「これから検討してもらうとしたらどういう手順が必要なのか」「検討すらできないとしたらどういう理由があるのか」のような説明である。

「正直に言うと検討する余裕もない。今はちょっと忙しすぎる」という答えは一応質問に答えているかもしれないが、完全に答えているとは言えない。聞かれた先生が忙しいのは本当かもしれないが、生徒は「(あなたが) 検討してくれないか」と聞いているわけではない。何でもいいから何かしら方法はないかを聞きたいわけだ。自分が忙しいなら、他の選択肢なども何個か出して説明してあげるべきである。

この例は極端な話なので先生がクソやんで終わる話ではある。ただ、似たような話で質問に対して回答になってないケースは多々見かける。たぶん自分もちゃんと答えられてない時があると思う。

ひとつ工夫できるとすれば、質問に正しく答えられているか質問する方法がある。「校則を変える話になるから署名を集めるところからみたいな長い話になっちゃうけどいい?」と事前に聞くとか、答えた後に「質問の答えになってましたか?」と聞いてみるとかそういうの。カンファレンスの登壇者がしばしばよく使うようなフレーズでもある。

まだ「うあー」「にゃんにゃんにゃー」などとしか言わない息子が、いつか何かを質問してきた時のために自分も回答のスキルを磨いておかなければならない。